動物プロダクション SCIENCE FACTORY ltd.

動物プロダクション サイエンスファクトリー

あれから一年

このところ雨続きですね。
暖かさとこの潤いを吸い上げて、
桜が蕾を新芽を膨らませてゆくと思えば、
傘を差す時の鬱陶しさがすっと薄らぐ気がします。
今日は3月11日。
あの震災からもう一年も、いやまだ一年しかなのでしょうか?
今日に合わせていろんなお話が更新されお腹一杯でしょうが、
私どもも当時を思い出して少しお話しさせていただこうと思います。

震災の規模がどれほど大きいかが見えてくるにつれて、思い出したのは「阪神・淡路大震災」の事。
そして動物達の事でした。
私達は人間なので、救助・避難にあたり人命最優先となるのは当然であると考えます。
ですが、家族同様に暮らすペット達もまた大事であるとも。
阪神・淡路の際もそうでしたが、折角助かったペット達を連れては避難所には入れないケースが殆どであり、
避難は免れても各ライフラインが復旧しきらないままでは、手放さざるを得ない状況になると予想されました。
結果はニュース等でみなさまが知ったとおりです。
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直ぐにでも行動したかったのですが、今回は原発近くという事もあり、
行政の許可なく好き勝手に動き回るわけにはいきませんでしたが、
各方面からのご協力を受け、数回に渡りアニマルレスキューを行う事ができました。
沢山の動物達が各ボランティアの皆様の元へ引き取られ、または行政の元へ託されていきましたが、
爬虫類や大量の小鳥達などはなかなかそういう訳にもいかず、
当社の温室の住民として暮らす事になった動物も沢山おります。
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救援活動に関しての情報をツイッター等で拡散で拡散してくださった皆様、
現地で共に救援活動に奔走してくださった皆様、
動物達を引き取ってくださった皆様、
本当にありがとうございました。
この場を借りて改めて御礼申し上げます。
被災されペット達を手放す事になってしまった皆様には、
一刻も早く、またペットと共に明るく元気に暮らせる日が来る事をお祈りいたします。
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記事内画像は、当社で引き取ったペット達の、当時の画像の一部です。
お涙頂戴な作りは苦手なのでさっくりとしか書きませんでした。
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以下、一号のぼやき。
当時の現地は、携帯電話等の電波状況が不通であったり、
計画停電等で日中に連絡が出来るとは限らない状況だった為、
救助や引き取り依頼の連絡は24時間体制で受けておりました。
被災地の方の為にそうしたのに、
被災と全く関係の無い方から『飼えなくなったから引取りに来い』といった内容の連絡が深夜に来たり、
『どこそこのペットレスキューにお願いしたが、引き取ってもらえず、こちらを紹介された』
といった連絡がいくつもありました。
(確実に引き取り手の現れる若い血統書付きの犬猫しか引き取らない、といった
売名や寄付金狙いの団体も存在し、そういった団体がなぜか当社にお鉢を回してくるのです。)
悲しい事です、良識とか常識を何処に置いてきてしまったのでしょう?