距離をとる日、寄り添う日──行動の“揺れ”に宿る終末期サインを読む

【第3話】距離をとる日、そばにいたい日──行動の揺れに隠された終末期サインをどう読むか終末期を迎えた動物と向き合うと、ときに驚くほど“行動が揺れる”場面があります。昨日は寄り添って眠っていたのに、今日は一人になりたがる。撫でると落ち着いていたのに、今日は触ると怒る。離れていたがっていた子が、急に胸元に顔をうずめて眠ることもある。こうした“揺れ”は、飼い主にとって大きな不安を生みます。「嫌われたのか?」「何か悪いことをしたのか?」「どこが痛いのか、どうしたいのか分からない……」私はこれまで、多くの動物の最期に寄り添う中で、こうした相談を繰り返し受けてきました。その度に、私はまずこうお伝えします。■ 行動の揺れは、心の揺れではない終末期…