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YMG ヨロイモグラゴキブリ完全養殖マニュアル

YMG ヨロイモグラゴキブリ完全養殖マニュアル

YMG ヨロイモグラゴキブリ完全養殖マニュアル

― 専用マットで成立させる、飼育・繁殖・累代ブリードの設計 ―

対象種:Macropanesthia rhinoceros

はじめに|このマニュアルについて

ヨロイモグラゴキブリは、
「飼えば自然に増える」タイプの昆虫ではありません。

  • 成長は非常に遅く

  • 繁殖は年に一度

  • 環境が崩れると、失敗は“年単位”で表れます

だからこそ必要なのは、
テクニックではなく 設計 です。

本マニュアルは、
YMG ヨロイモグラゴキブリ専用マットを使用し、

  • 基本的な飼育方法

  • 完全養殖(CB)を成立させる考え方

  • 繁殖成功率を上げるための環境設計

を、初心者にも分かる形で、かつプロ志向の内容までまとめたものです。

第1章|YMG ヨロイモグラゴキブリ専用マットとは

■ 商品の位置づけ

YMG ヨロイモグラゴキブリ専用マットは、
単なる「床材」ではありません。

  • 朽ち木喰い昆虫に特化

  • 床材としても、餌としても機能

  • ビタミン配合

  • ブリード・累代飼育に明確な差が出る

という特徴を持つ、
「環境そのものを作るためのマット」です。


■ なぜ“床材だけ”で累代が可能なのか

ヨロイモグラゴキブリは、

  • 新鮮な植物

  • 高タンパクな餌

を必要としません。

本来の主食は、
分解途中の広葉樹成分と、それに付随する微生物です。

YMG専用マットは、

  • 朽ちた広葉樹由来素材

  • 広葉樹落葉由来成分

をベースに、
床材=餌=腸内環境の基盤として機能するよう設計されています。

※配合比・製法は非公開(模倣防止のため)


第2章|基本飼育マニュアル(初心者向け)

■ 用意するもの

  • 飼育ケース(深さ20cm以上推奨)

  • YMG ヨロイモグラゴキブリ専用マット

  • 飲水容器(スポンジ入り)

  • 補助餌:ニンジン/リンゴ


■ セットアップ手順

  1. ケース底にYMGマットを 12〜15cm以上 入れる

  2. 表面を軽くならす(押し固めない)

  3. 霧吹きで、底部がしっとりする程度まで加湿

  4. 飲水容器を設置

  5. ヨロイモグラゴキブリを静かに導入

※ 落葉や朽木の追加は餌用としては不要ですが隠れ家としては有効
※ YMGマット単体で環境が成立します


■ 温度・湿度管理

項目推奨値
温度20〜24℃
上限25℃(厳守)
湿度床材深部が常に湿っている状態

※ 加温は原則不要
※ 高温は成長不良・矮小化・短命の原因になります


■ 給餌方法

  • 主食:YMG専用マット

  • 補助餌:

    • ニンジン(週1回・少量/薄くスライスしたもの)

    • リンゴ(週1回・少量/薄くスライスしたもの)

※ 補助餌の与えすぎは逆効果
※ 水分・微量栄養の補完と考えてください


第3章|完全養殖(CB)が成立する理由

① 朽ち木喰い前提の消化設計

ヨロイモグラゴキブリは、
分解途中の植物成分を、時間をかけて利用します。

YMGマットは、
その“途中段階”からスタートできる素材のため、

  • 成長が安定

  • 腸内環境が崩れにくい

という特徴があります。


② フラス(糞)による腸内環境の継承

幼体は、
親個体のフラスを摂取することで腸内環境を引き継ぎます。

  • 分離後も消化不良を起こしにくい

  • ユーカリ落葉がなくても安定

累代飼育が成立する大きな理由のひとつです。


③ 床材=行動安定材

  • 深く潜れる

  • 掘っても崩れにくい

  • 常に「安全な場所」と認識される

この環境が、
繁殖前の雌個体の安定につながります。

第4章|繁殖成功率を上げる“設計図”(プロ向け)

■ ペア構成

  • 1オス:1メス/1ケース

  • 繁殖期までは同居

  • 出産兆候が見られたら、オスを別ケースへ(保険)


■ 年周期の考え方(日本)

時期管理方針
秋〜冬20℃前後で安定
湿度をわずかに上げる
初夏刺激を与えない
温度維持のみ

※ 温度を上げて刺激しない
※ 変化は「湿度」と「安定期間」で与える


■ 出産後の管理

  • 最低1か月は親と同居

  • 掘り返し作業は行わない

  • 補助餌は少量のみ

分離は 2〜4か月で段階的に 行います。


第5章|よくある失敗例と原因

失敗主な原因
繁殖しない高温管理
幼体が落ちる早期分離
成長が遅い過栄養
成虫が小さい温度過多

「何かを足す」より、「余計なことをしない」
これが最大の成功要因です。


第6章|YMG専用マットが向いている方

◎ 向いている方

  • ヨロイモグラゴキブリを累代飼育したい

  • 完全養殖(CB)を目指したい

  • 環境構築をシンプルにしたい

△ 向いていない方

  • 短期で大量繁殖を狙う

  • 高温多湿で管理したい

  • 他種と混用したい


まとめ|完全養殖を成立させるということ

ヨロイモグラゴキブリの完全養殖は、
環境を設計できた人だけが辿り着ける領域です。

YMG ヨロイモグラゴキブリ専用マットは、

  • 環境構築

  • 給餌

  • 腸内環境の継承

これらを 一つの素材に集約 しました。

余計なことをしなくても、結果が出る。
それがYMG専用マットの設計思想です。

YMG ヨロイモグラゴキブリ専用マットは コチラからご購入頂けます。


※ 注意事項

本マニュアルは、飼育環境・個体差により結果を保証するものではありません。
生体の健康と福祉に十分配慮した飼育を行ってください。

 

よくある質問(Q&A)

Q. ヨロイモグラゴキブリはユーカリがないと飼育できませんか?
A. 飼育自体は可能ですが、繁殖や累代飼育を安定させるには「腸内環境」と「床材の質」が重要になります。
YMG専用マットは、ユーカリ落葉を使わずとも、この条件を満たす設計になっています。

Q. YMG専用マットだけで本当に餌は足りますか?
A. 主食としては十分に機能します。ニンジンやリンゴは水分・微量栄養の補助として少量与える位置づけです。

Q.ヨロイモグラゴキブリは 初心者でも完全養殖は可能ですか?
A. 温度を上げすぎず、環境を安定させることができれば可能です。本マニュアルは、初心者でも失敗しにくい設計を前提にしています。

Q.ヨロイモグラゴキブリが野生下で利用しているユーカリの種類は?
A.ヨロイモグラゴキブリはオーストラリア南東部〜東部のユーカリ林に生息しています。

その生息域と重なる代表的なユーカリには、次のような種類があります。

・Eucalyptus obliqua
落葉量が多く、分解が遅い代表的なユーカリ

・Eucalyptus regnans
厚い落葉層と腐植層を形成する大型種

・Eucalyptus delegatensis
冷涼な環境に適応したユーカリ

・Eucalyptus viminalis
落葉が多く、微生物活性の高い林床を作る種

※重要なポイント

ヨロイモグラゴキブリは、特定のユーカリ種を食べているのではありません。
ユーカリが落葉し、微生物による分解が進み、
厚い落葉層と腐植層が形成された
ユーカリ林が作る「分解途中の落葉環境」そのものを利用して生きています。

Q. ヨロイモグラゴキブリは、どれくらいで繁殖できますか?
A. 性成熟まではおおよそ4年前後かかります。

ヨロイモグラゴキブリは成長が非常にゆっくりな種です。
一般的に、繁殖可能な状態(性成熟)に達するまで約4年を要すると考えられています。

短期間で結果を求める飼育には向いておらず、
長期的な視点で環境を維持できるかが重要になります。

Q. 一度の出産で、どれくらい産まれますか?
A. 産仔数は20匹前後とされることが多いです。

ただし、

・個体差
・飼育環境
・年度ごとの体調

によってばらつきがあり、
常に同じ数が産まれるわけではありません。

Q. 繁殖は年に何回ありますか?
A. 基本的には年1回です。

・野生下(オーストラリア)では
11月前後に年1回の出産が確認されています。

・北半球の飼育環境では
4〜7月頃に1回出産するケースが多く見られます。

ただし、
産まない年があることも珍しくありません。

Q. なぜ産まない年があるのですか?
A. 季節変化そのものが繁殖のトリガーになっているためです。

ヨロイモグラゴキブリの繁殖は、

・温度
・湿度
・それらの「年周期による変化」

といった、季節の流れそのものに強く影響されます。

環境が一年を通して変化しない場合、
体が「繁殖のタイミングではない」と判断し、
出産に至らない年が出ることがあります。

Q. 成長を早めるために温度を上げても大丈夫ですか?
A. 推奨されません。

温度を高くすることで成長が早まるように見えることがありますが、

・成虫サイズが小さくなる(矮小化)
・寿命が短くなる
・繁殖成功率が下がる

といったリスクが高まる可能性があります。

ヨロイモグラゴキブリは
「ゆっくり成長する前提」で進化した種です。

無理に成長を早回ししないことが、
結果的に健康で長命な個体につながります。